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外資系経理マンのページ

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長春、ハルピン

メニューを見ながら、服務員の女性に聞いていくが、価格がブランクはすべて、出せない料理、つまり、メニューにはのせているが、材料を積みあわせていない料理ということだった。

しかたなく、普通におかゆを頼んで朝食をとる。車窓には東北の田園風景がつづく。しかし、メニューの3分の1以上に、価格が入っていなかった。これでは3日間、食事が思い遣られる。日に一度は、日本から持ち込んだカップラーメンを、サモワールのお湯をつかって部屋で食べるのもいいかと思う。

それに、中国国内もそうだし、ロシアにはいってからも、停車駅ごとにホームに降りたが、そこで地元特産の果物とかも売っていたし、それを食事にかえることもできる。

列車は、長春、ハルピンと東北地方の主要都市に停車していく。長春では停車時間が比較的長めであったことから、先頭車両まで歩いてみた。すると北京ではデイーゼル機関車であったものが、蒸気機関車に変わっていた。動輪の脇から、ホースのよう名ものが出ていて、強い蒸気がかなりの強さでふきだしていた。

写真を構えると、機関士の男に制止された。中国、当時のソ連では、鉄道は軍事拠点で、カメラを構えると制止されることが多かった。とくにソ連内で、それは顕著で、ものの本によると、鉄橋など最重要拠点であったらしい。

当時は、アンドロポフ書記長。冷戦のまっただ中ではあったが、軍事衛星の技術は進んでいるし、そんなか列車から映した写真にいかほどの意味があったか。なにせ、アメリカの大統領が、モスクワの空港についたとき一服したたばこの銘柄まで読み取れる技術があったのだから。

ハルピンでも下車。この町はロシア風の建物も多い町。しかし、町中にでるわけでなく、ホームを歩いていると、能面のように表情が平板な男の一団に遭遇した。
胸には金日成バッチ。北朝鮮からモスクワにいく列車を連結したらしかった。ちなみに、私がとおった同じ線路を1週間後、金日成がとおってモスクワに行ったことを知った。なんでも、飛行機嫌いだったらしい。そういえば息子も列車でロシアに行っていた。

ひょっとして、テロで飛行機が墜落させられる、もしくは飛行機の技術とかに信用がおけないとかという気持ちだったのではないか。


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